第一段階#

まず、各個体の座標を表すベクトルを$ x_{ij} $、$ \sum_{i=1}^{n}x_{i}=0 $、$ a=\sum_{i=1}^{n}||x_{i}||^{2} $(これをフロベニウスノルムという(ヒルベルト空間と関係が深いらしい))とおく。
ここからの式の組み合わせ方がよくわからなかったので、まとめなおす。 まず、 $$ d_{ij}^{2}=||x_{i}-x_{j}||^{2}=||x_{i}||^{2}+||x_{j}||^{2}-2x_{i}^{\top}x_{j} $$ と書かれている。これを$ x_{i}^{\top}x_{j} $イコールの形に変形すると、 $$ x_{i}^{\top}x_{j}=-\frac{1}{2}(d_{ij}-(||x_{i}||^{2}+||x_{j}||^{2})) $$ となる。ここで、下の二本の式 $$ \begin{cases} \sum_{i=1}^{n}d_{ij}^{2}=a+n||x_{j}||^{2}\\ \sum_{j=1}^{n}d_{ij}^{2}=n||x_{i}||^{2}+a \end{cases} $$ をそれぞれ$ ||x_{i}||^{2},||x_{j}||^{2} $について解くと、 $$ \begin{cases} ||x_{j}||^{2}=\frac{1}{n}(\sum_{i=1}^{n}d_{ij}^{2}-a)\\ ||x_{i}||^{2}=\frac{1}{n}(\sum_{j=1}^{n}d_{ij}^{2}-a) \end{cases} $$ となる。これらを$ x_{i}^{\top}x_{j} $の式に代入すると、 $$ x_{i}^{\top}x_{j}=-\frac{1}{2}\Big{(}d_{ij}^{2}-\frac{1}{n}(\sum_{i=1}^{n}d_{ij}^{2}-a)-\frac{1}{n}(\sum_{j=1}^{n}d_{ij}^{2}-a)\Big{)} $$ $$ =-\frac{1}{2}\Big{(}d_{ij}^{2}-\frac{1}{n}\Big{(}\sum_{i=1}^{n}d_{ij}^{2}\Big{)}-\frac{1}{n}\Big{(}\sum_{j=1}^{n}d_{ij}^{2}\Big{)}+\frac{2a}{n}\Big{)} $$ とできる。

下ごしらえ#

詳しくは『あつまれ統計の森』のMDSのページ を参照。

縦ベクトル、横ベクトルの登場が唐突に思えるかもしれないが、該当の計算の必要な部分だけ抜き出すとそのようになる。 実際、 $$ J_{3}D_{3}= \begin{pmatrix}1&1&1\\1&1&1\\1&1&1 \end{pmatrix}\cdot \begin{pmatrix}d_{11}^{2}&d_{12}^{2}&d_{13}^{2}\\ d_{21}^{2}&d_{22}^{2}&d_{23}^{2}\\ d_{31}^{2}&d_{32}^{2}&d_{33}^{2}\end{pmatrix} $$ 計算すると、 $$ \begin{pmatrix} d_{11}^{2}+d_{21}^{2}+d_{31}&d_{12}^{2}+d_{22}^{2}+d_{32}^{2}&d_{13}^{2}+d_{23}^{2}+d_{33}^{2}\\ d_{11}^{2}+d_{21}^{2}+d_{31}&d_{12}^{2}+d_{22}^{2}+d_{32}^{2}&d_{13}^{2}+d_{23}^{2}+d_{33}^{2}\\ d_{11}^{2}+d_{21}^{2}+d_{31}&d_{12}^{2}+d_{22}^{2}+d_{32}^{2}&d_{13}^{2}+d_{23}^{2}+d_{33}^{2} \end{pmatrix} $$ となる。これは、

$$ \begin{pmatrix}\sum_{i=1}^{n}d_{i1}^{2}&\sum_{i=1}^{n}d_{i2}^{2}&\sum_{i=1}^{n}d_{i3}^{2}\\ \sum_{i=1}^{n}d_{i1}^{2}&\sum_{i=1}^{n}d_{i2}^{2}&\sum_{i=1}^{n}d_{i3}^{2}\\ \sum_{i=1}^{n}d_{i1}^{2}&\sum_{i=1}^{n}d_{i2}^{2}&\sum_{i=1}^{n}d_{i3}^{2} \end{pmatrix}$$ と表すことが出来る。ここで、同一列(i)の成分は全て同じなので、成分の中身は「行」つまりjの値に依存する。そこで、これを $$ \sum_{i=1}^{n}d_{ij}^{2} $$ と圧縮して表せる。気がする。

これで導出されたものを$ x_{i}^{\top}x_{j} $の式に代入する。

第二段階#

$$ x_{i}^{\top}x_{j}=B=\frac{1}{2}\Big{(}D_{ij}^{2}-\frac{1}{n}J_{n}D-\frac{1}{n}DJ_{n}+\frac{1}{n^{2}}J_{n}DJ_{n} $$

$$ =\Big{(}I_{n}-\frac{1}{n}J_{n}\Big{)}D\Big{(}I_{n}-\frac{1}{n}J_{n}\Big{)} $$ よってエッカートヤング分解周りの式が導出できた気持ちになる。